令和2年度 ビジネスプラン実証支援事業:株式会社ハリガイ工業
「新素材『CFR』を用いた事業構想について」

進化する(株)ハリガイ工業
ゴム×炭素繊維:複合素材『 CFR(Carbon Fiber Rubber ) 』

ビジネスプラン実証支援実施に際して

・次世代技術活用ビジネスイノベーション創出事業参加のきっかけ

≪参加のきっかけ≫
元々、当社と産業技術イノベーションセンターとの間でCFRに関する受託研究契約をしており、本事業を活用することで更にCFRの量産開発及び販路開拓のスピードを上げることを目的として、同センターから進めて頂きました。
≪参加理由・思い≫
当社独自で量産開発及び販路開拓活動を取り組み始めましたが、当時は手探りな状況であった。以下のことを確認及び実施したく本事業に参加しました。
1)本事業に参加することで、CFRは本当に魅力のある新素材なのかどうか確認し、更には自信を得たかったこと。
2)本事業を活用して当社が計画している量産開発、販路開拓の道筋や優先順位について整理と軌道修正を行うこと。
3)その内容について当社内で意思統一を行い、活動スピードを上げたかったこと。(それまで、社内は手探りな状況。)

 

・会社概要

企業名:株式会社ハリガイ工業
ホームページのURL:https://www.harigai-kogyo.com/

当社は、ものつくりの会社として「革新的な技術とそれを活用するアイデアを組合せることで新たな価値を創生し、お取引様および地域に信頼される企業」を目指し、日々努力を重ねており、現在、「ゴム成型事業」・「製造受託事業」・「物流支援事業」等の多種多様化を進め、更に当社独自の新製品製造への研究開発にも積極的に取組んでいます。

会社案内はこちら⇒株式会社ハリガイ工業
CFR紹介はこちら⇒CRF(ゴムと炭素繊維織布の複合素材)

 

・実証支援で取り組むこと

1)ラボ生産⇒量産化、販売価格の大幅な見直し
①自動塗工タクトの改善(3倍へ、6m/h⇒18m/h)
②成型工程の大幅変更(タクト約100倍、プレス成型⇒カレンダー成型へ)
③最大製品面積取幅(5倍へ、10㎡/本⇒50㎡)

2)品質、物性の安定化
①品質を安定化させること。
②物性機能数値のばらつきを小さくすること。

3)販路開拓活動の活性化
①CFRの特徴である耐衝撃性分野の販路開拓
②その開拓手法の確立

・目標、今回の取り組みへの思い

≪実証の主たる目標≫
①製品サイズ:5倍にすること(10㎡/本⇒50㎡)
②価格設定 :@40,000⇒@18,000⇒@10,000前半(単位:円/㎡)

≪各実証への思い≫
1)ラボ生産⇒量産化、販売価格の大幅な見直し
①CFRはラボレベルでの生産であったため、製品サイズが小さい上に非常に高価格設定でした。マーケティングを行った結果、素材としての物性機能評価は得られたが、製品サイズと価格については全く相手にされない状況でした。
②翻せば、上記2点の問題を解決すれば様々な分野の素材として活用される可能性が非常に高いということが分かりました。何が何でも短期間で問題を解決し、CFRを社会に貢献できる素材として広めること、その結果、当社が発展し地域経済に貢献しようという思いがより一層強くなりました。

2)品質、物性の安定化
①ラボ製造時は手作業での製造方法が主でした。そのため原材料(ゴム、炭素繊維、その他液体原材料)また製造工程途中品の取扱いは非常に困難を極め、シワ、汚れ、厚み不良など様々な品質不良が常態化し、作業者の肉体及び精神的なストレス原因となっていました。
②量産化に合わせてこれらを解決し、イニシャルコストが増加してでも安定した製品が製造できる工程作りを目指すことを決意しました。ランニングコストを低減させることに最大限の技術を注ぐことにしました。

3)販路開拓活動の活性化
①社内では、CFRの最大の特徴である耐衝撃性が生かせるシーズ検討をしているところでした。しかしCFRは素材であり、これまである一定の業界で事業活動を行ってきた当社としては自らシーズを発掘することは非常に困難を極めました。
②一旦、4つの分野に的を絞り販路開拓活動を行うこととしたが、そのターゲットとなる取引先の発掘とその手法にも困難を極めました。
③上記について、当社の方向性の合否と軌道修正、手法を追加し、最低限、新規取引先との具体案件が検討できるレベルまで上げたい、さらには取引実績を作りたい、との思いが非常に強くありました。

 

 

・事業化への課題

1)ラボ生産⇒量産化、販売価格の大幅な見直し
①CFRはラボレベルでの生産であったため、製品サイズが小さい上に非常に高価格設定でした。マーケティングを行った結果、素材としての物性機能評価は得られましたが、製品サイズと価格については全く相手にされない状況でした。
②翻せば、上記2点の問題を解決すれば様々な分野の素材として活用される可能性が非常に高いということが分かりました。何が何でも短期間で問題を解決し、CFRを社会に貢献できる素材として広めること、その結果、当社が発展し地域経済に貢献しようという思いがより一層強くなりました。

2)品質、物性の安定化
①ラボ製造時は手作業での製造方法が主でした。そのため原材料(ゴム、炭素繊維、その他液体原材料)また製造工程途中品の取扱いは非常に困難を極め、シワ、汚れ、厚み不良など様々な品質不良が常態化し、作業者の肉体及び精神的なストレス原因となっていました。
②量産化に合わせてこれらを解決し、イニシャルコストが増加してでも安定した製品が製造できる工程作りを目指すことを決意しました。ランニングコストを低減させることに最大限の技術を注ぐこととしました。

3)販路開拓活動の活性化
①社内では、CFRの最大の特徴である耐衝撃性が生かせるシーズ検討をしているところでした。しかしCFRは素材であり、これまである一定の業界で事業活動を行ってきた当社としては自らシーズを発掘することは非常に困難を極めました。
②一旦、4つの分野に的を絞り販路開拓活動を行うこととしましたが、そのターゲットとなる取引先の発掘とその手法にも困難を極めました。
③上記について、当社の方向性の合否と軌道修正、手法を追加し、最低限、新規取引先との具体案件が検討できるレベルまで上げたい、さらには取引実績を作りたい、との思いが非常に強くありました。

 

 

 

実証支援の風景

実地メンタリング(開発状況を見て技術課題と対応についてメンタリング)

ビジネスプラン実証支援を受けて

ゴムと炭素繊維の複合素材『 CFR 』は炭素繊維織布をゴムでサンドイッチしたゴムシートです。難接合材料である炭素繊維とゴムを独自結合技術で強固な接着を実現したこれまでにない新素材のゴムシートです。この事業で、その接着技術を向上させ、量産化技術を確立し、新ビジネスへの足掛かりを形成することができました。耐衝撃性と屈曲性が高く強度としなやかさを両立した複合素材での、新ビジネス・新連携を推進していきます。
開発間もない新素材ですが、本支援事業でサンプル提供もできるようになりました。各方面からのお問い合わせも期待しています。

実証支援により、量産化技術を確立し、価格も試作時の約3分の1まで下げられ、現在も改良を加え、試作時の4分の1程度の価格にまですることを検討しています。


●連携先企業

霜田ゴム工業株式会社(ゴムのカレンダー及びプレス成型) http://shimoda-g.co.jp/
TEL:048-988-3731   営業:岸田 工場長:羽田

●関連情報リンク

『筑波経済月報』2019年12月(筑波総研)
「わが国の産業を支える中小企業の新たな事業戦略~茨城県内の中小企業における研究・開発事業の先進事例~」

2021年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)
「独自開発の新素材「CFR」をきっかけにデジタル化を推進」148ページに掲載

【お問い合わせ】

株式会社ハリガイ工業 https://www.harigai-kogyo.com/

営業課 担当:小松崎/大久保
TEL 0297-44-7333
FAX 0297-44-7796
E-mail eigyo(at)harigai-kogyo.com (at)を@にかえてください。