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株式会社S’UIMIN(筑波大学発ベンチャー)の設立について

文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」の事業成果による株式会社S’UIMIN*1(筑波大学発ベンチャー)の設立について

一般社団法人つくばグローバル・イノベーション推進機構(以下「TGI*2」という)と茨城県は、平成28年度に「医療・先進技術シーズを用いた超スマート社会の創成事業」のテーマで上記プログラムの採択を受け、つくばを代表する革新的な起業家である山海嘉之氏(筑波大学サイバニクス研究センター教授、CYBERDYNE㈱代表取締役社長/CEO)を「事業プロデューサー」に迎え、本プログラムを推進してまいりました。今般、同プログラムの1つである筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS*3)での「世界中の眠りに悩む人々への睡眠計測検査サービス事業」事業化プロジェクトの成果として、株式会社S’UIMINの設立に至りました。

2.株式会社S’UIMIN(筑波大学発ベンチャー)
【設立の経緯】
睡眠の客観的データ取得には、PSG(Polysomnography)検査が標準となっておりますが、この測定方法は、被験者が医療施設に一晩検査入院し、身体中に電極やコードを付けた状態で脳波や筋電図などの測定が強いられるのみならず、得られたデータの解析についても、数時間もかけて臨床検査技師が行い、その精度(一致率)も80%程度というのが現状であります。
こうした現状を打開するため、地域イノベーション・エコシステム形成プログラムにおける事業化プロジェクトの1つとして、従来品と比較して格段に装着感の良いウエアラブルデバイスとAIによる脳波解析の自動化による在宅睡眠測定を実現する取り組みについて、TGIにより事業化の推進が行われてきました。本年度になり、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)、同大学計算科学研究センター、およびCYBERDYNE社との協業が本格的に取り組まれた結果、実用化に向けて一定の目処が立ち、同社の設立となりました。

今後もTGIは、つくばエリアの研究成果等の活用を通じて、地域のイノベーション・エコシステムを進展させる取り組みを継続していきます。

【会社の概要】
・設立日:2017年10月17日
・代表者:代表取締役CEO 柳沢正史
(国際統合睡眠医科学研究機構 機構長、筑波大学教授)
代表取締役COO 藤原正明
・本店所在地:茨城県つくば市天王台1-1-1(筑波大学内)


*1  S’UIMIN:Sleep is Ultimate Intelligent Mechanism In Nature
*2  TGI :茨城県、つくば市、筑波大学により運営される一般社団法人で、2014年3月
に設立。文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」に採択された、つくば地区拠点の中核機関であるとともに、「つくば国際戦略総合特区」に係るプロジェクトの横断的支援、つくば市内の産学官金交流の場の構築などの事業を行っている。
*3  WPI-IIIS:世界トップレベルの研究拠点の形成を目指す構想に対して、政府が集中的な支援を行うプログラム(WPI拠点)の一環として、筑波大学に設置された、睡眠覚醒機構の解明を目指し、基礎から臨床までを網羅する睡眠医科学研究拠点。